やまんばの里山だより

vol.1今、里山があぶない

写真:コナラの新葉

ドングリから芽が出てる!

森の中で、ドングリから出た新芽を見つけました。空を見上げれば、コナラの木が枝を伸ばしています。この若い芽はコナラの若木だとわかりました。しかし、暗い森の中では、大きくなる前に虫に葉を食べられたりして、このまま枯れていくのです。

写真:里山の雑木林の中に入って森を観察してみました

現在の里山は、生活のためのたき木を取らなくなったため、40年近くほとんど木が伐られていません。昼間でも太陽の光が射し込まない、うっそうとしたヤブの状態になっています。森の地面は草が生えることもできず、土がむき出しの状態になっています。

写真:アベマキの萌芽

一方、冬に伐った切り株の脇からは、新芽(萌芽)が伸び始め、新しい命がスタートしています。針葉樹は伐ったら植えないと森はもとに戻りませんが、広葉樹の多くは萌芽が大きくなることによって、森が再生していくのです。ドングリから出た新芽も、切り株から出た萌芽も、暗い森では大きくなれないのです。枯れた木や光を遮る木を少しずつ伐りながら、明るい森にしていくと森が甦ってくるんですね。

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